2023年01月24日

ヒメハジロのその後

ここでヒメハジロは初めて見たのは、12月7日の午後だった。
一人で川辺を歩きながら、オオバンの群れの中に白い鳥が混じっているのを見つけた。
潜水と浮上をせわしく繰り返す鳥で、ようやく写真に収めた。

ヒメ 潜水.jpg
潜水
浮上したところをファインダーに収め、シャッターを切るとこんな写真が多かった。

帰宅して名前を知り、解説に迷鳥とあった。
迷鳥ということは、滅多に見られないということか?
後に話した人は、一生に一度見られるかどうかですと言っていた。

1日おいて百人を超すギャラリーが集まりだし、以降連日大賑わいでそれは年末まで続いたが、最近は10〜20人程度になった。

オオバンとヒメ 2.jpg
ヒメとオオバン
川幅の広い所の真ん中あたりで、オオバンと付かず離れずしながら泳ぐ姿はかわいらしかった。
その後も、オナガガモやホオジロガモと寄り添うように泳ぐ姿を見ている。

ホオジロとヒメ.jpg
ヒメハジロとホオジロガモのメス
日没直後の写りの悪い証拠写真。

最近コイ釣りの人が入るようになり、カモ達が上流部と下流部に分かれるようになった。
ヒメは上流部の川幅の狭いところにいて、すこし人馴れしたのか単独行動が多く、写真は撮りやすくなっている。
初めの頃は浮上してくると一斉にシャッター音が響いたが、川岸のカメラマンもありきたりの写真は撮り尽くしてしまったのか、羽ばたきとか飛翔のシーンを狙って構えていて、浮き沈みを繰り返すヒメを見つめている。
私もブログに載せる程度の写真は撮ったし、動画も撮ったので、カメラを出さずに見守っている。

こういう鳥は1週間程度でどこかへ飛び去ってしまうケースが多いが、1ヶ月と3週間たった今でもここに居る。
何時までいるかしらと、岸辺に集まった人たちが口にし始めている。
白い鳥は目立つので猛禽類に狙われそうだと鳥好きの友人が心配していた。
確かに、ここはオオタカが頻繁に出現するので、襲われないか心配だ。

ここで無事冬を越して貰いたいと願いながら、フユシャク探しの合間に観察を続けようと思っている。


posted by massy at 15:27|

2023年01月01日

謹賀新年

正月の写真 水上温泉 015.jpg
水上温泉の冬景色


皆様、あけましておめでとうございます。

まだまだ新型コロナの影響がありますが、感染対策をして写真を撮りに行きたいと思っています。
今年もよろしくお願いします。


posted by massy at 08:00|

2022年12月31日

冬鳥たち

ヒメハジロに話題をさらわれてしまって、他の冬鳥が置き去りになってしまった。
私が通う川辺には10月末にトップを切ってオオバンが飛来した。
それに続いて、キンクロハジロ、オナガガモ、マガモがやって来たことは、すでに掲載済みだ。
その後、コガモ、オオヨシガモ、サブエクリプスのハシビロガモ、カイツブリの幼鳥達がやってきて賑やかになった。

ma コガモ.jpg
コガモ

maオオヨシガモ.jpg
オオヨシガモ

maハシビロガモサブエクリプス.jpg
サブエクリプスのハシビロガモ

maカイツブリ幼鳥.jpg
カイツブリの幼鳥

しかし、これらのカモ類はいつも居るわけではなく、オオバンだけの日もあるし、5種類ぐらいのカモ達が入り混じっている日もある。
しばらくは数を増やしたり減らしたりしながら、ヒメハジロと共にバードウォッチャーを楽しましてくれるだろ。

ここの所、パソコンと鳥の話になってしまって、自分が虫屋ということを忘れていた。
寒くなってから、フユシャクというガの仲間を探している。
名前にフユと付くように寒くなると発生し、羽化してから死ぬまで何も摂らず、餌に乏しい時期の鳥たちの貴重なタンパク源になったりする。
この仲間のメスは翅が無く、歩き回るのみで、フェロモンを出してオスを誘引し交尾する。
このメスや交尾シーンを撮りたいと長い間探しているのだが、未だに果たせないでいる。
何回も出かけて、チャンスを掴みたい。

家内が網戸にガがいると言うので、カメラを掴んで表に出た。
気配を感じたのか、ゆっくり上方へ歩いてゆくのを写真に撮った。
パソコンで確認すると、翅の縁に小さな白斑があるので、すぐ判るだろうと思って図鑑を調べたが、3回見返しても該当するガがいない。
思案の末画像検索したらハゴロモの仲間と判って、カメムシ目の図鑑で発見した。

maアミガサハゴロモP1030343.jpg
アミガサハゴロモ
初見だが、この状態で網戸にくっついていたら普通はガだと思う。
発生初期は暗緑色をしているらしいが、時間が経ってこんな色になった。

最後に虫の話になって、虫屋の面目を何とか保つことができた。

いよいよ大晦日ですが、皆さま良い新年をお迎えください。


posted by massy at 00:53|

2022年12月23日

迷鳥現る

今年も残り少なくなった。
前回は11月の末に更新していて1ヶ月ぶりの更新だが、冬鳥が飛来してくるようになると珍しい鳥が混じる事があると予言しておいた。
その予言が現実になった。

いつもの所へ鳥の様子を見に行くと、オオバンの群れの中に白い鳥が1羽混じっていた。
鳥にあまり詳しくないので家で調べることにして、とにかく撮っておこうと激写した。
頻繁に潜水を繰り返すので撮りにくかったが、良く観察しているとどの辺に浮上してくるか予測できるようになったので、浮上するのを待ち受けて撮影した。

ヒメハジロ 1.jpg
ヒメハジロ オス
特徴的な羽色から、すぐヒメハジロだと判った。
国内での確認例が少ない迷鳥らしい。
鳥好きな友人に連絡したら、ビックリするほどの幸運ですね!と返信が来たけれど、虫屋にとって鳥の順位は低くいので、「フーン、そうなんだ」という程度しか感じなかった。

1日おいて、もう他所へ飛んでいたかもしれないと思いながら川へ行ってみた。
岸辺に優に100人を超すカメラの放列が出来ていてビックリ、鳥屋さんの情報の速さに驚いた。
例の友人に話したら、今は携帯電話があるのでその場から連絡して、ねずみ講的に情報が拡散すると教えてくれた。
一昨日は独り占めで撮影できたのに、今日は騒然とした中でシャッターを切った。
ギャラリーが多いと鳥も神経質になるのか浮上時間も短く、浮上してもすぐ潜ってしまうのでファインダーに捉える事が難しく、証拠写真程度で止めてしまった。
時々撮影機材のカタログを眺めて価格を知っているので、カメラ本体、望遠レンズ、三脚の3点セットで100万円を超すような機材がズラリと並んでいると見当が付く。
この岸辺はン億円の価値があると、鳥の観察そっちのけで眺めていた。

1週間たって、川の様子を見にいった。
ギャラリーは少し減ったが相変わらずの盛況で、これを見ると友人の幸運ですと言った意味がわかった。
私もすごい事だと認めざるをえない。

ヒメハジロも潜水と浮上を繰り返していた。
浮上して泳いでいる時間は相変わらず短いけれど、オオバンが小飛びした時一緒に飛び立ってすぐ着水した。
着水後連写で狙っていたら、珍しく浮上している時間が長く、立ち上がるようにして羽ばたくシーンが撮れた。

ヒメハジロ 羽ばたき.jpg
羽ばたき
これはラッキーだ。

初めてなので3日連続で通ってきたと言う人、20数年ぶりに見たという人、浮上している時間が短いので写真が撮れないと嘆いている人等々、ヒメハジロが居る限り岸辺で色々なドラマが繰り広げられる。


posted by massy at 00:19|

2022年11月22日

冬の使者たち

1日置きに歯医者へ通っていた治療が、2ヶ月かかってようやく終わった。
その合間を縫うようにいつも行くの川の定点観測地へ出かけていて、撮った写真を抜いたら結構な種類の冬鳥が写っていた。
今の時期、幼鳥やエクリプスのオスがいたりして判定の難しいことがあるが、時間を掛けて突き止めたときは何となくうれしい。
ただ、写真は10月末から11月半ばに撮ったものであることや観測地は数か所にわたっている事をお断りしておく。

オオバン.JPG
オオバン
冬鳥一番乗りで、10月の最終週には飛来していた。
いまのところ20羽程度だが、これから続々到着するだろう。

マガモ.JPG
マガモ
上陸して採餌している。
オスの頭が緑色なのですぐわかったが3番が飛来した。

キンクロハジロ.JPG
キンクロハジロの幼鳥
色々なカモ類が入り乱れる中で、頻繁に潜水して採餌していたので、カイツブリだと思ってシャッターを切った。
帰宅してパソコンで見たら様子がおかしいので色々調べたら、キンクロの幼鳥だった。
スズガモのエクリプスかもと疑ったが、左のオスに小さな冠毛が出ているので間違いないと思う。

ホシハジロ (1).JPG
ホシハジロの幼鳥
頭頂部から嘴の先端へのカーブが独特なので判別は容易だったが、この場所へは初めて飛来した。

オナガガモ.jpg
オナガガモ
エクリプスのオナガガモ、尾羽はまだ短いので?と思ったが、体の色からして冬羽一歩手前といったところだろうか。

まだ時期が早いので、これらのカモは定着するかどこかへ移動するか判らないが、これからコガモ、カイツブリも飛来してにぎやかになるだろう。
これらに混じって珍しい鳥がやってくることがあるので油断ならない。

冬鳥に混じって居着きの鳥たちも沢山いる。

コサギ.JPG
コサギ
最近コサギを良く見るようになった。この写真には5羽しか写っていないが、全部で11羽集まっている。
脚の先が黄色いのですぐ判る。

ケンカ.JPG
コサギとアオサギのケンカ
餌場を巡ってアオサギがコサギを追い払っていた。
鳥の世界でも体の大きさがモノをいうのだろうか。

アオサギ.JPG
アオサギ
胸の飾り羽根がおじいさんの髭のように見える。

カワセミメス.JPG
カワセミ メス

カワセミオス.JPG
カワセミ オス
久しぶりの出会い。
一度終わった河川工事が再び始まって濁り水になる日がある。
濁り水になると全然姿を現さないがこの日はササ濁りだったので、この辺りまで遠征してきたらしい。
来年の繁殖期までに工事が終了してほしい。

冬鳥の飛来で定点観測に行かなければならないし、山の方へフユシャクというガを探しに行かなくてはならないし、年末まで結構忙しい。


posted by massy at 23:33|