5月の末は好天に恵まれたので、連日出かけた。
ちょっと遠出するようになって、どこへ行こうか考えていたら地元の人が里山のハイキングコースを教えてくれたので、早速行ってみた。
ハイキングコースは小さな池のある公園から始まっている。
その池に寄ってみると

コシアキトンボ
何頭ものコシアキトンボが縄張り争いをしていて全然止まらないので、やっと止まった所を狙ってシャッターを切った。
梅雨入り前だがこのトンボを見ると、夏が来るぞという気分になる。
池の周りに雑木林があって、そこを突っ切ろうとしたとき足元から飛び出してきた。

ジャノメチョウ
羽化したての綺麗な個体だ。
その先の草原にツヤツヤした特徴的な葉っぱを見つけた。

ムサシアブミ
この葉っぱを見た時はどういう種類の植物か判らなかった。

ムサシアブミの実
この実を見て、マムシグサと同じテンナンショウ属の仲間だと判った。

ムサシアブミの花 上の写真とは別の株
陽当たりの悪い場所の株にはまだ花が残っていた。
家に帰ってやっと名前が判った。
沿岸部に多いらしいがここは可成り内陸部なので、貴重な成育場所だと思われる。
私にとって、マムシグサ、アオマムシグサ、ミミガタテンナンショウ、ウラシマソウに続く5種類目のテンナンショウ属となった。
池を離れてハイキングコースへと向かうと、東屋のようなものがあり、中に薪が沢山積んであった。
こういう所はカミキリムシの仲間が好むので覗いて見た。
しばらく探していると、カミキリムシが飛んできて柱に止まった。

キイロトラカミキリ
この写真を撮った後、薪の中からも次々とキイロトラカミキリが出てきた。

キイロトラカミキリ 交尾
このカミキリムシは初撮りだ。
ここから道が長い急登になり、ふた汗かいて尾根へ出た。
尾根道は緩やかな上下を繰り返し、日陰の風は涼しい。
目の前を小さなチョウが横切ったので少し先へ進むと、葉の上チョコンと止まっていた。

ダイミョウセセリ
ごく普通種だけれど、今年の初撮りなので載せておこう。
このコースを教えてくれた人が脇道が多いですよと言っていたので、分岐のような所で立ち止まって方向を確かめていた。
その時、視界の隅に白いチョウがフワフワ飛んできて茂みの中へ消えた。
覗き込むと大きなエノキがあってアカボシゴマダラが幹に産卵していた。

産卵するアカボシゴマダラ メス 白化型
アカボシゴマダラはエノキの幼木に産卵することが多く、大きな木に産卵するのは初めて見た。
こんなところに産卵されたら、孵化した幼虫は枝先の柔らかい葉まで遠いのでいい迷惑だ。
分岐を区切りとし、今日のところはここまでと急坂を下ってバス停へ急いだ。
翌日、同じハイキングコースへ行った。
昨日の続きを歩くべく急坂を登って尾根道に出た。
歩き始めて間もなく、地上30センチ位のところにこいつが止まっていた。
あまりに低いところだったので見過ごすところだったが、虫目モードの目は確実に捉えた。。

ミズイロオナガシジミ
今回2日もかけてこのハイキングコースを歩こうと思ったのは、これがいるのではないかと思ったからだ。
私の勘がバッチリ当たった瞬間で、嬉しくなって激写した。
歩き始めて早々に目的を果たしたような気分になって、気楽に尾根道をゆく。
雑木林のなかの道は遠望がきかず、ちょっと残念だ。
ゆっくり20分ほど歩いたら雑木林が切れて、ノアザミとハルジオンが咲く開けた原っぱへでた。
ノアザミに抱き着くようにしてお食事中のツチイナゴを見つけた。

ツチイナゴ
バッタ類の中で、唯一の越冬種だ。
食餌は植物質のものを好むようだ。
ハルジョオンにはスジグロシロチョウが何頭も来ていた。

スジグロシロチョウ メス
後翅の付け根の橙色がチャーミングだ。
この写真を撮った後オスが交尾を迫って絡んできた。
嫌がったメスは草の中へ逃げ込み、翅を開いて腹部を上に反らし、交尾拒否の行動をした。

スジグロシロチョウ メス 開翅
この写真を撮った後しばらく原っぱを観察していたが、新しい被写体が現れなかったので、先の分岐まで行って帰途についた。
これで5月分は終わり。
6月に入ったら、CT検査や雑用に追われて出かけられず、もたもたしているうちに梅雨入りし、天気を気にしながらの毎日となった。
今日までは2日しか動けていないので、あまり成果はない。
降っているかいないか判らないぐらいの天気のなか、近くへ出かけた時

サトキマダラヒカゲ
薄暗い天気に誘われて、薄暗い雑木林からこんな開けたところまで飛んできてしまったようだ。
13日は久しぶりに天気が良かったので近くの公園へ。

ホタルブクロ 左から、赤紫色、薄紅色、白色の花。
アジサイと並んで6月の代表的な花だ。
この写真を撮っていたら近くの葉に飛来した。

ムラサキシジミ 左が翅裏、右が翅表
翅の傷み具合から越冬したものではなく、この春生まれたもののようだ。
小飛びして開翅したが、足元が悪く動けなかったので葉っぱかぶりとなった。
栗林があって様子を眺めていたら、すぐ目の前の草の上で二ホンカナヘビがのんびり日向ぼっこをしていた。

二ホンカナヘビ
目が二つあるように見えるが口に近い方が目で、もう一つは耳で音を敏感にキャッチする。
しばらくは梅雨模様の日が続きそうだ。
雨の日は、撮りためた写真をDVDに焼いて整理しよう。
posted by massy at 17:21|
雑記