しかし、ここ2年ほど、胆石症と胆嚢炎の発作を起こすようになった。
先月も軽い胆嚢炎を起こしたので体力のあるうちにと、今月初め内視鏡による胆嚢摘出手術を受けることを決心した。
9年前に大きな開腹手術を受けているので、癒着が予想された。
手術時間は4時間半ぐらいかかり、癒着がひどければ、開腹に切り替える予定ですといわれた。
術前に血液、心電図、MRI、肺機能の検査をしたが、どれも問題なし。
肺活量の測定のとき、身長、体重から割り出す想定肺活量より128%の肺活量がありますと言われた。普段から横着健康法というのをやっていて、1日30回深呼吸してきた効果があったと、内心ニンマリ。
肺機能が良いと血流がよくなり、術後の回復も早い。
手術台へ上がってしまえば、覚悟を決めてまな板の鯉状態だ。
点滴から眠くなる薬を入れて手術は3時間で終わり、気が付いたら病室にいた。
痛み止めが常時入っているので、普通にしていると4ヵ所の手術痕は痛まない。
内視鏡を入れた3cm位の傷は、癒着のひどい個所を避けて腹筋を切ったので、寝返りを打ったり咳をしたり、腹筋に負担がかかった時だけ痛い。
翌目、麻酔と点滴を外し、オシッコの管が取れ、5分粥の食事がはじまった。
3日目、ドレーンの細い管を抜き、廊下をせっせっと歩く。昼食から常食になった。
予定だと、抜糸せずに手術から4日目に退院らしいが、大事をとって抜糸するまで8日間入院した。
入院中に甲虫の本を読んでいたら、子持ちの看護師さんが近くでカブトムシを取れるところがないと言ったのをキッカケに、蝶やトンボの話になり、話の流れでブログをやっていますとURL入りの名刺を渡した。
退院する日、別の看護師さんからブログを見ますよといわれた。どうも看護師さん達には虫好きの変なおじさんが入院していると思われていたらしい。
窓の外にテリ張りする甲虫が飛んでいるとか、外来種の蝶が飛んできたとか言っていたら、そりゃ変人扱いされるわな。
この病院の周囲は自然が豊かで、東西南北すべての方角に緑の木々が沢山見える。
だから入院中も飽きないので好きな病院だが、7度目の入院は勘弁してほしい。
昨日、摘出した胆嚢の病理検査の結果を聞きにいった。
長い間胆石を持っていると、胆嚢の表面がガン化することがあるという。
心配していたが、結果はオーライで安心した。
帰りがけ、先生からお土産をもらった。

ジャーン とったどー 胆石。
タテ28ミリ、ヨコ20ミリ位。
予想に反して色が悪く、指輪にするのにはちょっと大きい。
三十年以上大切に育てた胆石なので愛おしいような、あの発作を考えると憎らしいような。
これを見て気分が悪くなった人はゴメンナサイ。
腹痛を起こす心配がなくなったので、近くに大きな病院の無いところでも安心して行けるようになった。
地方のグルメも遠慮なく味わえるから、さーてどこへ行こうかと旅行サイトとマピオンを調べまくって楽しんでいる。