だが、どこへ行けば見られるのか知らなかった。
5,6年前からワンゲルOB会の仲間が、高尾山で新年登山をするようになり、その山行記録の写真にシモバシラが写っていた。
良く調べたら、高尾山ビジターセンターのHPにも取り上げてあった。
それ以来、毎年行こう行こうと思いながら、今になってしまった。
10日ほど前、氷の花シモバシラを狙って高尾山へ行った。
氷が解けないよう、気温が低い日に始発のケーブルに乗って、初詣の人達に混じってもみじ台を目ざした。
高尾山は20年ぶりに来たので勝手がわからず、薬王院から奥ノ院を通る一番キツいコースを行く破目になった。
最近はフィールドへ出る事が少なかったので、山頂に着いた頃はかなり足にきていた。

高尾山山頂 599m
しばらく休憩して足が回復したので腰をあげ、そう遠くないであろうもみじ台をめざす。
目の前に階段道があらわれたので、登るのはカンべンしてよと立ち止まっていると巻き道の標識があった。
巻き道なら高低差が少ないだろうとそちらへ向かった。
しばらく進むと開けた四阿のある場所に出た。
その先で道が二手に分かれて標識がなく、北面の薄暗いスギ林の中の道を下って行った。
私の予備知識ではこういう雰囲気のところにあるはずと、スギの根元をチェックしながら下った。
かなり下ったがそれらしきモノは見当たらず、上りの体力のことを考えてUターンした。
元の四阿にもどったところからもう一手の尾根道を下ると、しばらく行ったところにロープが張ってあって通行止めになっていた。
迷ったら元へ戻ろうと、さきほどの巻き道を戻り、立ち止まった標識の所へ着いた。
標識をよく見て、さきほど回避した階段道を登ったらもみじ台へ着いた。
巻き道はもみじ台のピークを巻いていたのだ。

もみじ台から富士山を望む
あまり風景写真は撮らないほうだが記念に1枚。
もみじ台から北面の薄暗いスギ林の中へ、急な長い階段道の下りがあった。
いかにもシモバシラがありますという雰囲気だが、道に迷ったので余分なエネルギーを使ってしまい、帰りの体力のことを考えてここで終了とする。
氷の花シモバシラはこうしてまぼろしに終わった。
そして来年こそはと心に誓う。
帰りは次に来るときの為に、楽なコースを探しながらケーブルの駅へ向かった。
その道すがら、急斜面のかなり下の方にカンアオイのようなものを見つけた。
カメラでズームアップしても良く判らなかったが、昭和30年代までギフチョウがいたのだからあってもおかしくない。
なので、ここからカンアオイを探しながらケーブル駅まで行くことにした。
ケーブルの駅が近くなった辺りに、カンアオイが数株散在していた。
根元を分けてみると、花の咲きガラがついていた。

カンアオイ
タマノカンアオイかカントウカンアオイか判定はむずかしい。
この写真を撮っていると、後から老婦人のグループに声を掛けられたので、ギフチョウの餌になること、100m移動するのに1000年かかることなどを教えてあげた。
脚力の衰えを認識したが、久しぶりの遠出で良い気分転換になった。
今年は高尾山にハマりそうな気がする。