夏休みも後半になったが、天気が一向にはかばかしくなかった。
毎日地図を眺めて、ここへ行きたいあそこへ行きたいと思案していたが、天気予報を見て溜息をつく日々だった。
朝の天気予報で降水確率が低く、レーダー画像でも雲の薄い部分があるので、曇天だが辛抱できずに出かけることにした。
駐車場の縁に咲いているマリーゴールドでモンシロチョウが見送ってくれた。

モンシロチョウ
ごく普通種なのでいつもは撮らないが、花の色との取り合わせが目を引いたので思わずパチリ。
途中の道の駅でソフトクリームを食べていたら、西の方の空が明るくなってきたのでホッとする。
再スタートして、長い最後の急坂を登り切ってようやく1600mの高原へ到着。
涼しい風とようやく射してきた薄日に後押しされて、草原を横切り、名無しの権兵衛池と勝手に呼んでいる池のほうへ急ぐ。
池の見えるあたりに来たとき、湿った地面から何かが飛び立った。
上空へ舞い上るチョウの翅のへりが金色に光るのが見えた。
池へ急ぐあまり足元に気を配る事を忘れていて、「キベリタテハだ」と思った時はすでに遅かった。
これが撮れれば初撮りだったので、ちょっとくやしい。
気を取り直して池の端につくと、低い笹原にシモツケソウ、ムシトリナデシコ、シラヤマギク、ノコギリソウ、ヒメジオン、ヒヨドリソウ、終わりかけたシシウドなどいろいろな花が咲いている。
カメラのセッティングを確認して周りを見回すと、シラヤマギクに

ヒメキマダラヒカゲ
ちょっと痛んでいるのが残念。
ここに立っていると、次から次へモデルが飛んでくるので結構いそがしい。
お次は、

サカハチチョウ 夏型 雄

サカハチチョウ 夏型 裏
太い白帯があるので雄だ。
黒っぽいチョウが一直線に飛んで来て、向こうの石の上に止まった。

クジャクチョウ
飛翔中のクジャクチョウをしっかり見たことがなかったので、止まって翅を拡げてビックリ。
薄日で石が暖まっているのを知っているようだ。

ノコギリソウに止まるオオチャバネセセリ
私が参考にしている図鑑には、5段階の3の珍しさとなっているが、この辺りでは良く見かける。

ジャノメチョウ 雌
オオチャバネセセリと笹原の仲間だ。

アサギマダラ 雄

アサギマダラ 雌
今の時期の定番だが、出会うとホッとする。

ミドリヒョウモン 雌 表

ミドリヒョウモン 裏 同一個体
名前の通りだが、その中でも緑色の強い個体だ。
片方の触角が取れているのが残念。
しばらく待っても新手が来ないので、ちょっと移動することにした。
日陰の薄暗い小径へ入っていたら、アザミに白っぽく見えるチョウが止まっていた。
ファインダーを覗いて、スジボソヤマキチョウだと判った。
薄黄色のチョウだから、逆光で見たら白く見えても仕方ないか。

スジボソヤマキ
ちょっとアクロバティックな吸蜜シーンだ。

スジボソヤマキ 同一個体
この一瞬だけ翅表が見えた。
翅裏のパステルカラーの黄色と翅表の黄色は好きだ。
小径を抜けて草原に出たら、近くに咲いていたムシトリナデシコに飛来した。

キアゲハ 雌
止まっては小飛びして次の花へと落ち着かないので、撮るのに苦労した。
別の草で尾端を曲げて産卵行動をしたので雌だ。
狙っていたチョウや初見のチョウは居無かったが、ずっと出かけるのを辛抱していたので、これだけ撮れれば良しとしよう。
この他にも、トンボとハナカミキリ類の収穫があったので、それらは後日に。
posted by massy at 18:51|
Comment(0)
|
蝶