2018年07月25日

暑い〜!

西日本豪雨で被災された方々にお見舞い申しあげますとともに、暑い中一日も早い復旧をお祈りしております。
広島営業所の管轄が中国地方5県だったので、被害のあった地名をきいただけであの辺かと見当がつく。
報道されない地域も含めて、かっての社員が住んでいた場所が直接的、間接的な被害を受けているのではないかと心を痛めている。

7月に入ってから毎日暑い〜と思う日が続いている。
月の半ばまではいろいろ用事が立て混んで、出掛けられなかった。
ようやく一段落してフィールドへ出かけられると思ったら、真夏日だ、酷暑だ、命にかかわる高温だと早朝のニュースで報道されるようになった。

いちど屋内熱中症になりかけたことがあるので、そういうニュースを聞くと外出は慎重になる。
我が家には室内温度が30℃を超えるとクーラーを点けるというルールがあるので、朝の7時ごろスイッチを入れて、涼しい部屋に篭ったら余計出かけたくなくなる。

それでも近所へ出かけなければならない用事があって、ついでにカメラを持って出た。

アオスジアゲハ 1.jpg
2頭のアオスジアゲハ
彼らの好むヤブカラシの花に、入れかわり立ちかわり飛来した。

アオスジアゲハ 2.jpg
アオスジアゲハ
下から見上げるように撮ったので、花かぶりになった。

キマダラカメムシ.jpg
キマダラカメムシ
もともと南方系の種だから、暑さには強いのだろう。
現在、北進中だ。

マメコガネ.jpg
マメコガネ
見つけたものは撮っておいた。

これは別の日。

アカスジカメムシ.jpg
アカスジカメムシ
発生してから時間が経っているのか、日焼けしたのか色が悪い。
ヘソ曲がりな私にはクロスジに見えるのだが……

短時間だし、猛暑で湿度も高く虫達の活動もにぶいので収穫は少ない。
暑さでダレた脳みそから文章を絞り出して、何日ぶりかの更新をした。
まだまだこの暑さがつづくでしょうから、皆様も気を付けてお暮しください。



posted by massy at 18:10|

2018年06月20日

寺家ふるさと村

家内から「寺家ふるさと村へ行って見たい」とリクエストがあった。
私は何度も行っているが、話を聞かされるだけで行った事がないのだ。
家内はここ1ヶ月ほど遠出していないので、自然欠乏症になっていたのかもしれない。

昨日は梅雨の晴れ間となり絶好の外出日和となったが、着いてみると寺家ふるさと村の四季の家が休館で駐車場が閉鎖されていた。
「しまった、今日は火曜日か…」と気づいても後の祭りで、近くの畑道へ駐車する。
靴を履き替え、カメラバッグを担いで歩き出す。
寺家の風景が見渡せるところで、「思っていた通りのいい所だわ」と喜んだ。
今まで寺家の話を何度もしていたので、いろいろ想像していたのだろう。

熊野神社の階段を右手に見て、チョウでも虫でも見つけたら何でもシャッターを切るつもりで、いつもの巡回コースを行く。
ゴキブリは苦手だが、虫を見つけることが上手い家内がいると心強い。

そんな二人がゆっくり歩きながら、見つけたチョウと虫を並べてみよう。

オオチャバネセセリ 1.jpg
オオチャバネセセリ

オオチャバネセセリ 2.jpg
別個体のオオチャバネセセリ

ヒカゲチョウ 1.jpg
ヒカゲチョウ
飛び古して、摺れた個体

ヒカゲチョウ 2.jpg
ヒカゲチョウ 別個体

イチモンジチョウ.jpg
イチモンジチョウ

キマダラセセリ.jpg
キマダラセセリ

アカガネサルハムシ.jpg
アカガネサルハムシ

ササグモ.jpg
獲物を捕らえたササグモ
撮った後モニターで確認したとき、トゲトゲが生えているのを見て、何だこの虫はと思った。
帰宅してパソコンのモニターで精査したら、脚が4本あるのでクモの仲間だと判った。
いろいろ調べたら、このトゲトゲが決め手となってササグモと同定できた。
捕えられた虫は体全体が見えておらず、触角の白い帯状の部分を頼りにさがすと、トガリヒメバチの仲間のようだ。

午後から出かけて短時間の散策だったので収穫は少なかったが、コーヒーでも飲もうと近くのカフェに寄った。
平日の閉店前のお店は我々2人だけで、女主人と色々な話がはずんだ。
コーヒーと一緒に頼んだトーストのパンが美味しかったので、パン屋さんを教えてもらったり、近くに横浜の三ツ星ホテルにいたシェフの店が新しく出来たとか、グルメ情報をゲットした。
家内は虫そっちのけで、食い気満々でまた来たいと言った。



posted by massy at 16:21|

2018年05月31日

ミドリシジミ

前回、更新が滞ったことを嘆いたが、ミドリシジミを見に行くチャンスに恵まれた。

横浜に住む義妹から、ちょっと来てほしいと電話があった。
家内を義妹宅へ送り届けてしまえば私の体が空くので、ミドリシジミを見に行くことが出来る。

埼玉方面のミドリシジミが発生しているとの情報があったので、神奈川方面も発生しているだろう。
今年の年初からの気温の経過ではは、2月まではチョウの発生が遅れると思っていた。
ところが、3月4月に記録的な高温の日があって、チョウの発生時期の予測が難しくなった。

例年なら6月の第1周から半ばにかけて行く場所だが、様子を見るだけでも悪くはないと車を飛ばす。
農作業の邪魔にならないところに車を止め、畑道を登って行く。
ハンノキ林の手前にクリの木があり、6分咲きの花が独特の匂いを放っている。
この木にはミドリシジミ、アカシジミ、ウラナミアカシジミが飛来するので暫く見上げていたが、ベニカミキリばかりでゼフはお留守のようだ。

ベニカミキリ.jpg
ベニカミキリ

先へ登って行くとミドリシジミのベストポジションに工事車両2台が止まっていて、ちょっと心配になる。
1台目の工事車両をよけ、クズの葉の上を丹念にさがすと、いたー。

ミドリ 翅裏.jpg
羽化して間が無いのか、見とれるほどきれいな個体だ。
翅を閉じているので、雄か雌か判らない。
そのうち前後に翅をすりすりした隙間から、翅表が黒っぽく見えた。
なんだ雌かと少々がっかりしたが、開翅するまで見守ることにした。

一向に開翅する気配がないので、他の場所も見て回る。
今日見られるのはこの1頭だけのようなので元の場所へ戻ると、わずかに開翅していた。
ゆっくりと開翅すると、見事なAB型が現れた。

ミドリ 開翅.jpg
きれいなAB型で、初撮りだ。
これで、A型、B型、AB型、O型の4種類が揃った。

予想しなかった出会いに満足してその場を離れ、少し移動してアカシジミとウラナミアカシジミを探しに行く。
着いて見ると、アテにしていたクリの木の花は咲いておらず、何も見つけられない。
小高い丘状の麓をぐるっと回って日陰側へ入ると、いつもとちょっと違う場所にミズイロオナガシジミがいた。

ウスイロ 1.jpg

ウスイロ 2.jpg

ウスイロ 3.jpg
写真で見ると大きさが判らないが、例年より一回り小さく感じる。
全部で4頭いたのだが、1頭は羽化不全だった。

他のゼフ達はここでも留守だった。
ミズイロオナガシジミが出ているという事は、遅きに失したのだろうか。

クズの葉の上にいて、ついでに撮った虫たち。

アカサシ.jpg
アカサシガメ
サシガメ類の独特な口吻が見える。

オジロゾウムシ.jpg
オジロアシナガゾウムシ

撮影が終わって駐車場所へ戻ろうとしたら、イタリアンを予約したので早く帰って来てとメールが入った。
自然カフェの記事に使える写真も撮れたし、リクエスト通りにイタリアンが食べられるし、内心ニコニコしながら車中の人となった。



posted by massy at 10:00|

2018年04月06日

藤野のギフチョウ

先月の16日に、舞岡公園近くの虹の家へ写真展を見に行ったとき、「3月14日にギフチョウが飛びました」との情報を貰った。
今年は気温の推移が例年通りでなく、様子見しているうちに家内の具合が悪くなり、出かけられないまま4月になってしまった。
少し回復したようなどで、それとなく藤野行きを伝えると即答でOKが出た。

2年ぶりにギフチョウに会えると思うと、何時もより早く眼が覚めた。
起きたらさっさと身支度を整え、海苔弁を作って予定より30分以上早く家をでた。
高速に上がってもまだ眼が覚めきっていない感じだが、自動運転のスイッチを入れてあるので安心だ。
藤野へは通い慣れたルートだから、順調に走って藤野の里の駐車場へ到着した。
巣箱風の料金箱が新しくなっていると思ったら、駐車料金も上がっていた。
隣りの車も着いたばかりなのか支度中で、あいさつを交わして山靴に履き替える。

木陰を抜けると明るい里山の景色がひろがる。
ここから奥がギフチョウの聖域で、サクラ、ミツバツツジ、ナシ、レンギョウ、キブシなど色とりどりの花が咲いている。
すでに何人かのカメラマンがギフチョウの出現を待っている。
通りすがりに挨拶しながら情報交換をするが、時間的に早いのかまだ出ていないようだ。

ギフチョウはアゲハチョウの仲間だから蝶道を作るので、石砂山(いしざれやま)の登山口を過ぎてから400mほど奥へ行き、太い倒木に腰掛けてそれを見張ろうという訳だ。

杉木立.jpg
奥のほうに写っている石砂山の稜線から降りてきたギフチョウが、この杉の木のV字の間から出てきて左側へ飛んで行く蝶道がある。

好天に恵まれ強い日差しに当たりながら、1時間ほど待った。
待ちながら、時々立ち上がって虫達を撮る。

キタテハ.jpg
越冬明けのヒオドシ

テングチョウ.jpg
テングチョウ これも越冬明けだ。

ビロードツリアブ.jpg
ビロードツリアブ
とがった細長い口吻が特徴だ。

セスジナガカメムシ.jpg
セスジナガカメムシ
初撮りで、カメムシ大好きオヤジを喜ばせた。

活動始める時間をだいぶ過ぎても、一向に出てくる気配がないのでシビレを切らして腰をあげた。
登山口付近まで戻って様子を聞くと、さきほど1頭飛来したという。
それではと、この辺りをウロウロすることにした。
待つこと暫し、向こうのミツバツツジのほうで何人かが動きだしたので、早や足で近寄って行く。
肩越しでは良く見えないので、植え込みの向こう側へ回り込んだら運よく目の前に現れた

ギフチョウ 1.jpg
今シーズン初撮り、今年も春の女神に出会えた。

その後、細い沢沿いの斜面を飛んで行くギフチョウを見送る。
周囲の様子を見ながら200m位の距離を何往復かしたとき、このサクラの木にいま来ましたよと教えてもらったが、もう姿はなかった。

そろそろ引き上げようとゆっくり戻りかけると、撮れましたかと話しかけられた。
しばらく立ち話していたら、目の前の杉林から突然現れた。

ギフチョウ 2.jpg
羽化直のきれいな雌。

氷河期の生き残りのチョウには気温が高すぎたし、雌が出て来たということは発生のピークを過ぎているようだ。

周りの山の様子。

山 1.jpg

山 2.jpg
忙しく過ごしているうちに、芽吹きのきれいな時期になっていた。

駐車場にもどって、こののどかな里山風景を眺めながら海苔弁を食べる。
久しぶりにゆっくりした時間を持てたので、リフレッシュして帰宅した。

先日、放蝶と思われる新潟県産のギフチョウが狭山丘陵にいるという記事を読んだ。
狭山丘陵はMFなので、食草のカンアオイが保護されて、どこにあるか良く知っている。
カンアオイは10m移動するのに100年以上かかると言われているので、各地の狭い範囲で独自に進化してきた地域性の高い植物だ。
それはミヤコカンアオイ、サンヨウカンアオイ、カントウカンアオイ、コシノカンアオイ、タマノカンアオイなど名前を見れば想像がつく。
それ故、江戸時代には微妙な違いを愛でるカンアオイブームがあったようだ。
中国地方のギフチョウは、瀬戸内海沿岸はサンヨウカンアオイで育ち、60キロほど離れた中国山地のものはウスバサイシンで育つ。
これを逆にすると育たないと高校の生物の先生から聞いた。
それぞれの地方で独特な食生活をしてきたギフチョウは、食餌植物に対する偏食性が強く、地元産のものがベストで他産地のものは全く食べなかったり、食べても生存率が低い。
だから狭山丘陵に自生しているカンアオイで繁殖できる可能性は極めて低いだろうとこの記事を読んで思った。



posted by massy at 01:37|

2018年04月02日

ミヤマカラスアゲハの羽化

先日、ミヤマカラスアゲハの蛹の記事をアップしたが、昨日羽化した。

ミヤマカラスアゲハ.jpg
春型だから、やや小ぶりだ。右側がメープルシロップを垂らしたガーゼ。

飼育箱へ入れた頃は毎日観察していた。
羽化時期を調べたら4月末から5月初めだったので、まだ早いだろうと油断していたのと、家内の体調が良くならないので何かと忙しく、つい目を離していた。

昼前に何気なく見たら、飼育箱の中でバタバタしていた。
おそらく早い時間に羽化したのであろう、1頭はかなり翅が痛み尾部が取れてしまい、もう1頭はかろうじて尾がついていた。

天然物のメープルシロップを垂らしたガーゼを入れてやり、その上に止まらせてやったら口吻を伸ばした。

暫くその様子を眺めていたが2頭が暴れるたびに翅が痛むので、自力で飛べるうちにと放してやった。
北海道のDNAを持ったチョウを離すことに抵抗はあったが、ここから飛べる範囲でこの時期に関東のミヤマカラスと交尾する可能性はほぼゼロだろう。

ミヤマカラスアゲハ、ミヤマセセリ、ミヤマカラスシジミの3種は、漢字で書けば深山がつくのだろうけれど、普通に里山にいるので騙される。



posted by massy at 11:00| Comment(0) |