この二つは狭山湖の西方、高根のあたりで繋がっている。
4年前、藤野へギフチョウを見に行った。
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登山口の標識
標高差300mの山をゆっくり登っていったが、頂上直下の急登は退院1ヶ月の身にこたえた。
数頭のギフチョウに会うことができて、写真も撮ることができた。
頂上に設えられたテーブルで早めの昼食を摂っていると、いつも蝶の写真を撮っていますという様子の人が向かい側に座ってきた。
挨拶を交わしたら、蝶の話ですぐ打ち解ける。ここは蝶好きでなければ来ないからだ。
その人に、次はオオムラサキが見たいと思っていますと話したら、狭山丘陵で見られますよと教えてもらった。
家へ帰ってからネットで調べまくって、3日後に行ってみた。
惚れた、 狭山丘陵に。
狭山湖に続くそこには、ン十年前の武蔵野の面影を残す風景がひろがっていたからだ。
私の脳裏にある風景と完全に一致した。
車から一歩降りたまま、周囲を見まわしていつまでも立ち尽くしていた。
昔の恋人が老けぬままそこに現れた、とでもいうように。




私の惚れた、狭山丘陵4連発。
都市化が進む前には、武蔵野市や三鷹市のあちこちにこういう風景が残っていた。
それが、東京の一隅には今も残っていた。
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JR三鷹駅北口にある国木田独歩の詩碑。山林に自由存す と「武蔵野」の一節が刻まれている。
この付近に武蔵野があった証だ。
こうして、狭山通いが始まった。
7月にはオオムラサキにも出会えた。
この年は13回、翌年は12回行った。
最近は行動範囲が拡がってあちこち行くので10回前後に減ったが、マイフィールドとしてすっかり定着した。
ここの魅力は、狭山湖と隣接する多摩湖のまわりに、金網で囲った広大な貯水池周囲林があることだ。
人手の入らない周囲林の面積は、狭山丘陵のゆうに3倍以上あるだろう。
このバックグランドが、ここの多様な生き物の供給源となっているに違いない。
今月から本格的にシーズンインする狭山丘陵は、俺の宝石箱やー。