情報によると、今年はレンジャクの当たり年らしい。
それらの写真を見ながら、シーズンになると秋ヶ瀬公園へ何回も通った事や、北杜市で山道から不用意に顔を出したら、足元の崖からヒレンジャクが飛び立ち、カメラを出す間もなく対岸の林の中へ消えた事などを思い出していた。
未だにカメラに収めることが出来ないでいるので、幾つかあった検索結果から、駅から比較的近い公園へ出かけた。
少々時期を逸しているかもしれないが、遠出することになった。
行って見ると小さな水路を挟んで住宅街と隣接していて、こんなところへ来るかなと思う様なところだったが、ヤドリギが何か所か確認できた。

サクラに寄生するヤドリギ
カメラを携えた人やレンジャクの姿は無かったので、来年に期待することで引き揚げた。
翌日は自分の記憶の中にある、この公園とよく似た環境の場所へヤドリギを探しにいった。
ヤドリギは落葉樹に寄生するので、葉が茂ってしまうと見つけにくくなるため、探すなら今しかない。
結局は発見できなかったが、思わぬおみやげがあった。

スジグロシロチョウ 春型 オス
羽化したての綺麗な個体が飛んできた。
ヤドリギ探しは今後も継続することにし、私のレンジャクシーズンは終了〜〜。
これからは上を見たり、下を見たり忙しくなる。
その後、天気の関係や用事でしばらく外出できなかったが、スプリングエフェメラルと言われるチョウ達の探索をした。
可能性のあるのはミヤマセセリとコツバメ、もう少し経つとツマキチョウとウスバシロチョウが見られるかも知れない。

里山の小道
いかにもミヤマセセリが居そうな雰囲気で、期待できそうだ。
コツバメはアセビの花に卵を産み付けるので、昨年見つけたアセビの所へ行く。
行って見ると、階段沿いに植えられたアセビは花房が少なく期待できそうにない。
仕方なく山道を先に行くと、キブシの花が咲いていた。

キブシ
この花を見ると、山の林に春が来たという感じがする。
なお先に進むと、日当たりのよい広場に出た。
足元の枯草にベニシジミがいた。

ベニシジミ
このチョウを見つけると、いつも撮りたくなるから不思議だ。
以前この広場へ来たときは気づかなかったけれど、見渡すとあちこちにアセビの木が20本ほどあり、満開の花をつけていた。

アセビ
端から良く見て行ったが、コツバメは居なかった。
代わりにベニシジミが吸密していた。

アセビで吸密するベニシジミ
コツバメの翅表は青なので、遠目でも見間違うことは無い。
この陽当たりの良い広場では他にいろいろな収穫があった。

ツチイナゴ イナゴの仲間で唯一越冬する種類。
越冬明けであろうが、アセビの枝にしがみつくように止まっていた。
カラスノエンドウで吸密するキタキチョウ
今年初撮りのキタキチョウ、気温の高い時はなかなか止まらないので写真が撮れずにいた。

フデリンドウ
遠目にスミレかと思って近づいたら、フデリンドウだった。

イロハモミジの花
葉の緑と花の赤のコントラストが良く、思わずシャッターを切った。
この花が終わると、ナウシカに出てくるメーヴェのような種を付ける。
ちょっと日陰になるところに

キンランの芽が伸びていた。
地面から1cm位の様子からギンランかもしれない。
この広場と里山の道へは一週間に3回通ったが、コツバメとミヤマセセリは空振りの三振。
今年は春先から気温が高かったので、例年より発生が早かった可能性がある。
もう一度今週行ってみようと思うけれど、アセビの花が盛りを過ぎてしまうので状況は厳しい。
ここでもヤドリギ探しは継続しているので、案の定上を見たり、下を見たり忙しい。
いよいよ春本番でチョウ達はツマキやバシロに移行し、水辺ではトンボも出てくるので楽しくなる。