海の船釣り、ルアー釣り、餌木釣り、淡水のバス釣りのロッド20数本、リール20数台、仕掛けやオモリ、針にいたるまで、中古釣り具買取り専門店に持ち込んで査定してもらった。
それなりに良いモノも含まれていたので、2桁越えの金額が戻ってきた。
漁港でコマセしてアジ釣りをする道具と川釣りでヤマベ、ハヤを釣る道具だけ残した。
朝起きたら天気は良いし、頭を切り替えるために自然観察以外のことをしたい。
それならと残しておいた川釣りセットを車に積み込んだ。
久し振りの川釣りだが支度は簡単でいい。
エンジンを掛けるころには、30年以上まえ子供たち3人を連れて行った川を行き先に決めた。
そこを目ざして、ひたすら走る。
2時間ちょっとでようやく着いた。

橋の上から眺める懐かしい川、河原の様子も変わっていなかった。
梅雨の時期にしては水が少ないので、アユ釣り師も入っていない。
竿に仕掛けをつけて、足元の石をひっくり返して餌をさがすと、黒川虫はいるがチョロ虫がいない。
黒川虫は餌持ちが良いのだが、チョロの方が喰い込みが良く、鋭角的なアタリが出るので好きなのだが……。
黒川虫は伊那地方でつくだ煮にして食べるアレだ。
川底の石に着く苔の状態もよくないし、釣り始めたらカワムツばかりで、本命のヤマベ、ハヤは全く釣れない。
本命が釣れないので釣果の写真はなし。
上流にダムが出来て水温があがり、貯め水で水質も変わったのか昔のような川のイメージでは無くなった。
2時間も釣ったら、腰が痛くなった。
前屈みになってアタリを取る姿勢が腰に良くないようだ。
川も長い時間が経って変わってしまったし、楽しめる程度に釣果があったのでさっさと撤収した。
釣りをしている最中にいろんなトンボが飛んで来て、視界を横切った。
1日忘れるつもりだった観察心が目をさましたので、回り道して林道経由で峠を越えた。
腰伸ばしに車を止めたところで、久しぶりにアオゲラを見かけた。
証拠写真程度だが、テレコンを持っていなかったのでしょうがない。
準備不足のときにこういうシーンに良く出会う。

このアオゲラが短く鋭い声で鳴いた。
静かな林道に響いた。

林道を挟んだ向かい側の松の木にこれが飛んで来て、同じように鳴いた。
直線距離にして30mぐらいか。
しばらく鳴き交わしていたが、縄張り宣言かペアリングなのか良く判らない。
そのうち見えなくなった。
結局腰痛は5日ほど続いたが、腰痛体操と貼り薬で何とか治った。
子供達に釣りに行ったことを話すと、3人とも懐かしがって「行きたい…!」と言った。
今度は子供たちの嫁さんも連れて、川釣り研究会をやるか。