2022年12月31日

冬鳥たち

ヒメハジロに話題をさらわれてしまって、他の冬鳥が置き去りになってしまった。
私が通う川辺には10月末にトップを切ってオオバンが飛来した。
それに続いて、キンクロハジロ、オナガガモ、マガモがやって来たことは、すでに掲載済みだ。
その後、コガモ、オオヨシガモ、サブエクリプスのハシビロガモ、カイツブリの幼鳥達がやってきて賑やかになった。

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コガモ

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オオヨシガモ

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サブエクリプスのハシビロガモ

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カイツブリの幼鳥

しかし、これらのカモ類はいつも居るわけではなく、オオバンだけの日もあるし、5種類ぐらいのカモ達が入り混じっている日もある。
しばらくは数を増やしたり減らしたりしながら、ヒメハジロと共にバードウォッチャーを楽しましてくれるだろ。

ここの所、パソコンと鳥の話になってしまって、自分が虫屋ということを忘れていた。
寒くなってから、フユシャクというガの仲間を探している。
名前にフユと付くように寒くなると発生し、羽化してから死ぬまで何も摂らず、餌に乏しい時期の鳥たちの貴重なタンパク源になったりする。
この仲間のメスは翅が無く、歩き回るのみで、フェロモンを出してオスを誘引し交尾する。
このメスや交尾シーンを撮りたいと長い間探しているのだが、未だに果たせないでいる。
何回も出かけて、チャンスを掴みたい。

家内が網戸にガがいると言うので、カメラを掴んで表に出た。
気配を感じたのか、ゆっくり上方へ歩いてゆくのを写真に撮った。
パソコンで確認すると、翅の縁に小さな白斑があるので、すぐ判るだろうと思って図鑑を調べたが、3回見返しても該当するガがいない。
思案の末画像検索したらハゴロモの仲間と判って、カメムシ目の図鑑で発見した。

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アミガサハゴロモ
初見だが、この状態で網戸にくっついていたら普通はガだと思う。
発生初期は暗緑色をしているらしいが、時間が経ってこんな色になった。

最後に虫の話になって、虫屋の面目を何とか保つことができた。

いよいよ大晦日ですが、皆さま良い新年をお迎えください。


posted by massy at 00:53|

2022年12月23日

迷鳥現る

今年も残り少なくなった。
前回は11月の末に更新していて1ヶ月ぶりの更新だが、冬鳥が飛来してくるようになると珍しい鳥が混じる事があると予言しておいた。
その予言が現実になった。

いつもの所へ鳥の様子を見に行くと、オオバンの群れの中に白い鳥が1羽混じっていた。
鳥にあまり詳しくないので家で調べることにして、とにかく撮っておこうと激写した。
頻繁に潜水を繰り返すので撮りにくかったが、良く観察しているとどの辺に浮上してくるか予測できるようになったので、浮上するのを待ち受けて撮影した。

ヒメハジロ 1.jpg
ヒメハジロ オス
特徴的な羽色から、すぐヒメハジロだと判った。
国内での確認例が少ない迷鳥らしい。
鳥好きな友人に連絡したら、ビックリするほどの幸運ですね!と返信が来たけれど、虫屋にとって鳥の順位は低くいので、「フーン、そうなんだ」という程度しか感じなかった。

1日おいて、もう他所へ飛んでいたかもしれないと思いながら川へ行ってみた。
岸辺に優に100人を超すカメラの放列が出来ていてビックリ、鳥屋さんの情報の速さに驚いた。
例の友人に話したら、今は携帯電話があるのでその場から連絡して、ねずみ講的に情報が拡散すると教えてくれた。
一昨日は独り占めで撮影できたのに、今日は騒然とした中でシャッターを切った。
ギャラリーが多いと鳥も神経質になるのか浮上時間も短く、浮上してもすぐ潜ってしまうのでファインダーに捉える事が難しく、証拠写真程度で止めてしまった。
時々撮影機材のカタログを眺めて価格を知っているので、カメラ本体、望遠レンズ、三脚の3点セットで100万円を超すような機材がズラリと並んでいると見当が付く。
この岸辺はン億円の価値があると、鳥の観察そっちのけで眺めていた。

1週間たって、川の様子を見にいった。
ギャラリーは少し減ったが相変わらずの盛況で、これを見ると友人の幸運ですと言った意味がわかった。
私もすごい事だと認めざるをえない。

ヒメハジロも潜水と浮上を繰り返していた。
浮上して泳いでいる時間は相変わらず短いけれど、オオバンが小飛びした時一緒に飛び立ってすぐ着水した。
着水後連写で狙っていたら、珍しく浮上している時間が長く、立ち上がるようにして羽ばたくシーンが撮れた。

ヒメハジロ 羽ばたき.jpg
羽ばたき
これはラッキーだ。

初めてなので3日連続で通ってきたと言う人、20数年ぶりに見たという人、浮上している時間が短いので写真が撮れないと嘆いている人等々、ヒメハジロが居る限り岸辺で色々なドラマが繰り広げられる。


posted by massy at 00:19|